訪問部・診療担当の山田大志先生が素晴らしい賞を受賞されました!
コラム
2026.4.3
本日は、
本田歯科の訪問部で診療を担当している、山田大志先生の「第8回日本オープンイノベーション大賞・内閣総理大臣賞」受賞について、この嬉しいご報告を、改めて皆さまにお伝えさせていただきたいと思います。
目次
山田大志先生、受賞おめでとうございます!

第8回日本オープンイノベーション大賞・内閣総理大臣賞
この賞は、医療・産業・研究などの分野において、社会に大きな価値をもたらす革新的な取り組みに贈られるものです。
その中でも内閣総理大臣賞は、最優秀賞にあたります。
今回、そんな輝かしい賞を、私たち本田歯科としても日頃よりお世話になっている、山田先生が受賞されました。
ですが、私たちが誇りに思っているのは、賞の大きさだけではありません。
山田先生は、日々の訪問診療の現場で患者さまと向き合いながら、「どうすれば、その方らしい人生を支えられるか」を、常に考え続けている先生です。
そんな姿勢が、今回の受賞となった研究開発にも結びついていると感じています。
一本の電話から始まった開発

受賞対象となったのは、マウスピース型人工喉頭「Voice Retriever」という代替発声装置です。
開発のきっかけは、患者さんのご家族からの一本の電話でした。
当時、大学院生だった山田先生は、まだ構想段階だった人工喉頭についての問い合わせを受け、その相談を教授に持ちかけたことで、この試作機の開発が始まりました。
そこから、研究・改良・臨床応用へと、道が拓かれていったのです。
「食べる」と「声」のはざまで

「嚥下障害」とは
喉における気管と食道の交通整理機能に問題が起こる状態です。
重度の場合、誤嚥を防ぐために気管と食道を分離する「気管切開」が行われることがあります。
しかしその選択は、同時に“声を失う”ことを意味します。
「食事のために声を失う」
その現実を前に、「何とかできないか」という想いが“Voice Retriever開発”の原点になりました。

Voice Retrieverの革新性
従来の代用発声法には、電気式人工喉頭や筆談などがあります。
しかし、四肢が不自由な方など、既存の方法では意思表示が困難な方もいらっしゃいます。
Voice Retrieverは、
- マウスピースを装着するだけ
- 特別な訓練は不要
- 「口が動く」こと以外に条件がない
という特徴を持ち、既存の代替発声法よりも広い適用範囲を持っています。
開口一番、自分の声で想いを伝えられる。
それは単なる機械ではなく、「その人らしさ」を取り戻す装置です。
研究は、現場のためにある

山田先生は研究者であると同時に、現場の臨床医でもあります。
現在、本田歯科では訪問嚥下診療を担当しています。
診療の中で、
「教科書に載っていないことでも、工夫次第で患者さんの役に立つかもしれない」
という視点を大切にしているそうです。
『手元にある知識や技術で、今、目の前にいる患者さんの悩みを解決できないか』、その姿勢こそが、本田歯科の訪問診療の根底にあります。
挑戦とチーム

開発当初は、設計・改良・研究・ユーザー対応までを一人で担っていた山田先生。
改良のつもりで行った変更が致命的な設計ミスにつながり、何件も修理対応に追われたこともあったそうです。
しかし、共感し協力してくれる仲間が増え、チームができたことが、今回の受賞へとつながりました。
医療もまた、チームで支えるもの。
この経験は、日々の診療にも活かされています。
未来へ

山田先生は、Voice Retrieverを、
「目が悪い人が眼鏡をかけるように、足が悪い人が杖を使うように、社会に当たり前に受け入れられる存在にしたい」
と語っています。
そして、この開発にとどまらず、臨床現場にあるさまざまな悩みを拾い上げ、歯科医療でできることを広げていきたいと考えています。
本田歯科として

私たちは、目の前の治療だけでなく、患者さまの人生そのものを支える医療を目指しています。
研究も、臨床も。どちらも現場に還元する。
そんな志を持つ先生が、当院の訪問診療を支えてくれていることを、心から誇りに思います。
今後とも本田歯科をよろしくお願いいたします。










