最近は新たな訪問先にお伺いしても「歯医者の訪問って珍しいね」とは、滅多に言われなくなりました。

しかし、訪問診療があること自体をまだ知らない方も多いようですので、

今回は当院の「訪問診療」についてご紹介させて頂きます。

 

 

訪問診療と往診の違い

まず「訪問診療」とは、

患者様の病状や生活環境等を考慮した上で診療計画、訪問スケシュールを立て、患者宅・施設等に継続的に診療を行うことです。

 

一方「往診」とは、

緊急時に患者の要請に対して、その都度ドクターがお伺いすることです。

本田歯科で行っているのは、「訪問診療」です。

 

訪問診療の特徴

訪問診療を始める場合、患者様のこれまでの病歴、現在の病気、病状などを詳しくお聞きします。また、ご家族様や介護者の方々の関わり方などもお尋ねします。

患者様が自宅・施設にいながらも、一般診療と同等の環境を提供すること。

慢性疾患(糖尿病などと同じ生活習慣病)の一つでもある歯周病も継続して診療を行っていけること。

これらが訪問診療の特徴です。

 

 

訪問診療と一般診療の治療内容の違い

一般的に訪問診療と一般診療には下記の表のような違いがあります。

出展：（社）全国住宅歯科医療・口腔ケア連絡会資料一部改変

 

 

この中で大きな違いは、

診療を行う場所が、患者様の生活の場ということです。

初めて訪問診療を受診される患者様、ご家族様はこの点について不安になられます。

本田歯科では、患者様の生活環境に十分配慮した上で訪問診療を行いますのでご安心ください。

 

 

訪問歯科診療の対象は「通院困難な方」

訪問歯科診療にお伺いできる方は

・単身で通院が困難な方

・担当歯科医師が個別に医学的判断をした場合

 

「通院が面倒だから」

「待合室で順番を待つのが性格的に我慢できない」

という理由では訪問歯科診療は受けられません。

 

また、よくあるのが、在宅患者様の訪問歯科診療を行った際、ご家族様が「私もついでにお願いします。」と診療を依頼されることです。

この場合は、大変申し訳ございませんか、単身で通院可能な場合は、訪問歯科診療を行うことは出来ません。 ご了承お願い致します。

 

 

寝たきりでも、車椅子に座った状態でも対応

本田歯科の訪問診療は、

患者様のお家や病院・介護施設等に治療道具一式を持ち込んで診療するスタイルです。

 

他の診療所では、患者様を診療所まで送迎し院内で診療をしたり、診療ユニットを大型車内に配置し、車を患者様宅・施設の玄関口につけ、そこに患者様を移動させ診療する場合もあります。

本田歯科の場合は、患者様は基本的に移動はなく、私どもが患者様の場所に移動して診療をおこないます。

 

また、ベッドに寝たまま、車椅子の状態でも、当院スタッフが患者様の姿勢に合わせて機材をセットして行いますので、どの様な姿勢でも問題ありません。

(※ベッドに寝た状態の場合、リクライニングを起こして診療することもあります。)

 

安心してお受けいただけるよう、椅子や車椅子を使用しても頭が動かないように、訪問歯科診療専用の背板を用意しています。

 

 

 

広範囲な訪問診療エリア

「本田歯科の訪問診療」は広範囲で訪問診療を行なっています。

医療法人顕樹会の訪問歯科診療は現在のところ

・本田歯科クリニック訪問診療部 (京都市伏見)

・本田歯科枚方クリニック (大阪枚方市)

・本田歯科訪問クリニック (大阪吹田市江坂)

の3拠点です。

 

 

3つ拠点の密な連携によって、訪問可能エリアは京都市内のほぼ全域、京都府南部、大阪府北摂・北河内等の北部ほぼ全域、滋賀県、奈良県、兵庫県の一部までカバーしています。

上記圏内で転居した場合は、転居先でも同じ「本田歯科」で引き続き診療を受けていただくことができます。

 

 

 

本田歯科の訪問診療は治療だけじゃない

本田歯科の訪問診療は、虫歯治療や入れ歯作製等の一般歯科診療だけではありません。

専門医による嚥下診療や口腔リハビリテーションもおこないます。

※それだけではなく、タンパク分解型洗浄水POIC®︎ウォーターを原則全ての訪問患者様に使用して、院内と可能な限り同じような清潔な環境にし、安心安全な診療を行います。

 

 

チームで訪問診療！きめ細かい対応！

訪問メンバーは歯科医師、診療補助スタッフを含め3名のチームでお伺いし、細かい所まで目が行き届く診療を心がけています。

より良い診療を行うためには、介護支援専門員(ケアマネージャー)を始めとして、患者様のご家族様や主治医・看護師・セラピスト等の方々と密に連携を取ることを行なっています。

 

本田歯科の訪問診療の良いところの一つとして、

ドクターの変更が可能なこと。

 

問題なく治療を行っても、人と人の相性はあると思います。

本田歯科の訪問担当勤務医は非常勤を含め、24名(令和元年10月15日現在) 在籍しています。

人生経験も豊富な年配のドクターから実直な若手ドクターまで様々な年齢層の男性・女性歯科医師が在籍していますので、「この先生とは…?」と思われた場合は、場合によっては他のドクターに変更することも可能です。

このように、本田歯科では患者様が治療だけでなく、全てにおいて満足していただくように努めて参ります。

※ホームページのスタッフページに掲載されています。是非ご覧下さい。

 

 

訪問診療専門の歯科医師になった理由

これは実際にあったお話です。

とある患者様で当院に長年通院されていた方が、ある日、パタッとこなくなった。

どうしたのただろう？と思っていたら、1年もしないうちに、他科医院からその患者様の紹介がありました。

患者様はご病気により通院ができなくなったとのこと。

しかも、その患者様の家は診療所から数百メートルしか離れていなかった・・・

往診する時間を作って患者様宅を訪れたら、口腔内の状態は通院してた頃と似ても似つかない劣悪な状態だった。

もっと早く気づいて、診療が出来ていたら・・・

 

これが、約15年前に本田歯科で訪問診療をスタートした理由です。

 

そして、私たちが訪問専門の歯科医師になった理由でもあります。

私たちは、通院困難である言わば社会的弱者の患者様を決して見放すことなく、生涯お付き合いをする診療を行って参ります。

 

 

最後に

本田歯科の歯科医師は、ほとんど全員が院内か訪問の専属ドクターです。

訪問は院内と比べ、治療スタイルの他に多職種連携が重視されるなど、院内診療とは少し勝手が違います。

院内診療と違った診療をしてみたいとお考えの先生・スタッフの方は一度見学に来られて下さい。

 

また、

「虫歯治療や入れ歯作成が終わったら診療完了」

「訪問では清潔な診療環境が今 一つ」

という診療所で日々悩まれている場合は、患者様だけでなく、勤務医の先生・スタッフの方も是非当院にお声をかけて下さい。

 

 

訪問診療の詳しい内容はこちらの訪問診療ページをご覧ください。