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子供の歯並びのためにできること。指しゃぶりは?食事方法は?矯正は早めがいい?

コラム 本田歯科のこと

 

歯並びが悪いとどうなる?

歯並びが悪いことによって身体に及ぼす影響については、次に挙げるようなことが考えられます。

 

見た目が悪くなる

歯並びが悪いと見た目に悪影響が現れます。矯正を希望される患者さんの多くがこの見た目を気にして治療を希望されます。つまり見た目(=審美性)の改善は、矯正治療の主な目的のひとつです。

虫歯、歯周病になりやすくなる

歯が斜めに生えている、正常な位置からズレた生え方をしていると、歯磨きがしづらくなり清掃性が低下します。その結果、歯垢が溜まりやすくなり、虫歯や歯周病の原因となります。

また、歯並びが悪いことで上下の唇が閉じにくい場合も、唾液による自浄作用が低下して虫歯や歯周病の発生原因になりえます。

食べ物が食べにくくなる

悪い歯並びでは、食べ物を上手に噛み砕くことなどが難しくなります。硬い物が食べにくくなったり、「おいしい」と感じなくなったりすることで、本来は楽しいはずである食事の時間が苦痛となってしまう恐れがあります。

発音障害をおこす

歯と歯の間に隙間があいていると、そこから空気が漏れるため発音しづらく、相手も聞き取りにくくなります。

また、下顎前突(いわゆる受け口)の場合、舌の位置が変わってしまい、サ行やタ行の発音がしづらくなります。

全身に影響が及ぶ

歯並びが悪いと、不適切な力が顎の関節にかかります。負荷がかかり続けることによって顎関節症や顔のゆがみを引き起こし、それによって首の周りの筋肉が緊張状態になり、肩こりや頭痛などの症状がでることもあります。

 

また、食べ物を十分に咀嚼できないまま飲み込むことによって、消化器への負担が大きくなります。

 

 

 

歯並びは遺伝するの?何が原因で歯並びが悪くなるの?

 

結論から言うと、歯並びは遺伝します。

しかし、先天的な遺伝だけではなく、後天的な原因が関係していることもあります。

 

先天的原因

口唇口蓋裂やダウン症候群

まず、口唇口蓋裂やダウン症候群などは先天的に歯列不正を引き起こす可能性があります。

 

歯や顎の大きさ・形態・本数

また、歯や顎の大きさ・形態・本数も関係し、これらのバランスが崩れると歯並びが悪くなりやすくなります。例えば、歯が大きすぎると、歯がきれいに並ぶスペースが不足して八重歯などを引き起こします。

歯の本数については、私たちの歯は乳歯で20本・永久歯で 28本生えますが、これが遺伝によって過不足があると、歯並びが悪くなる原因となります。

 

上下の顎骨のバランス

また、上下の顎骨のバランスが悪いと、出っ歯や受け口になりやすくなり、これらはある程度、遺伝によって決まると考えられています。

 

後天的原因

遺伝のような先天的原因とは対称的に後天的原因の代表としては生活習慣が挙げられます。

 

おしゃぶり

おしゃぶりの長期使用は上顎歯列の狭窄を引き起こします。

 

指しゃぶりや舌を突出させる癖

指しゃぶりや舌を突出させる癖があると歯並びが悪くなりやすくなるとされています。

 

口呼吸

また、鼻ではなく口で呼吸していると、口腔周囲の筋肉が弛緩して全歯に適切な力が加わらなくなり出っ歯などの歯列不正を引き起こします。

 

硬い食べ物を食べない

さらに、柔らかい食べ物ばかり好んで食べ、硬い食べ物をあまり食べないでいると、口腔周囲や顎の筋肉、骨の成長が妨げられ、歯が正常に並ぶためのスペースが不足してしまいます。

 

永久歯の喪失

その他に何らかの原因で永久歯が早期に喪失してしまった場合は、隣の歯が傾き噛み合う歯の並びにも影響を及ぼします。

 

重度の虫歯

虫歯も重度になればなるほど、隣の歯との接触関係を変化させ、歯の並びを乱す原因になりえます。

 

歯ぎしり

最近、来院患者さんで特に増加している歯ぎしりも強力な咬合力が歯の傾きなどを引き起こす可能性があります。

 

このように、歯列不正は単一の原因だけでなく、様々な原因が絡み合って発症することが多いと考えられています。

 

 

 

指しゃぶりはダメってよく聞くけど、本当?出っ歯になるの?

指しゃぶりは口腔習癖で最もよくみられます。

 

一般的に1~2歳で増加し習慣として日常生活に定着しやすくなり習慣化しますが、3歳頃から減少し、5歳では無くなることがほとんどです。

 

3歳~4歳までにやめさせることができると、その時点で歯列不正が起こっていたとしても自然に治るケースもありますが、

5歳を超えても指しゃぶりが続くと咬合異常が治らないことが多くなるので、止めさせるための治療が必要となります。

 

 

指しゃぶりを長期間続けていると、指が歯を前方に押し出すため、前歯に外側の力がかかるとともに、側方の歯は指をしゃぶる吸引力が原因で内側に力がかかります。

その結果、 出っ歯と開咬(歯をかみ合わせた時に上下の前歯の間にすき間が開いて、食べ物が噛み切れないような状態)になってしまいます。

 

 

日常生活での予防や食事など気をつけることは?

歯生不列になりにくくするためには後天的な原因をできるだけ取り除くことが重要と考えられます。

 

  • 指しゃぶり
  • 唇・爪を噛む癖
  • 口呼吸
  • 舌を前に突出させる癖
  • 頬杖

などをしないことが予防につながります。

 

 

先にお伝えした通り、虫歯や歯周病とも深い関係があることから、

これらに罹らないように日々の口腔内清掃、歯科医院での定期的な口腔ケアや検診も大切です。

 

 

割合は少ないですが、過剰歯によって永久歯の生える方向や、 歯の根の形成を障害する可能性がある場合は、過剰歯を摘出することによって歯列不正を予防することができることもあります。

 

その他に、通常乳歯が自然に抜けて永久歯が生えてくるまでの期間はそれほど長くありません。

しかし、何らかの原因で乳歯が早期に抜けてしまった場合、永久歯が生えてくるまでの時間を要する場合があります。

その期間が長ければ長いほど歯列に影響を与える可能性が高くなっていきます。

 

隣の歯が傾斜してきたり、対合の歯が伸びてくるようなケースもあるので、

まずは歯科医師に相談することをお勧めします。

 

 

柔らかい食事ばかりはだめ?

 

次に、食事に関して気をつけることですが、最近は特にあまり硬いものを食べず、軟食化しているため、正常な顎の発達を得られない子供が増加しています。

 

そのため顎が小さいため歯が上手く並ばず、歯列不正を訴える子供が多いとされています。

 

柔らかいものばかりではなく、意識して歯ごたえのあるものも食べ、顎の骨を発達させるようにすることが大切です。

 

また、食事をする際に片側ばかりで噛むのではなく、偏りなく両側で噛むことも心がけることも効果的です。

 

 

子どものころから矯正をした方が良いのか?

歯列不正の原因やその程度が個々によって違うので、一概にこうであるべきというのは難しいですが、

子どもが矯正をする場合、通常はI期治療II期治療の2段階に分けて行うことが一般的です。

 

I期治療

I期治療の適応期間は乳歯が永久歯に生え変わるまでとなるので、だいたい 3歳~12歳くらいまでの間です。I期治療は顎の発育をコントロールし、不正咬合の程度を小さくします。

ここで骨格のずれや歪みを整えた後、II期治療へと移行していきます。

 

II期治療

II期治療は本格矯正と言われ、永久歯に生え変わってからの治療となります。この段階ではブラケットとワイヤーを用いて歯並びや噛み合わせを調整するのが一般的です。

 

程度によって治療方法が異なってくるので、成長度合いや上下の顎の位置関係、歯の生え変わり状況を踏まえて治療開始時期を決めていきます。

矯正治療はただ早く始めればいいという単純なものではありません。

 

しかし、歯並びが気になるようでしたら、どのような治療方法が必要でどのくらいの期間や費用がかかるかを知るためにも早めに歯科医師に相談されることをおすすめします。

 

 

大人になってからの矯正はできる?

結論から言うと、大人になってからでも矯正治療はできます。

 

最近は審美性への関心の高まりからか、成人してから矯正治療をする方も増えてきています。

何歳までに始めなければならないという年齢制限もありません。

 

ただ、いくつか気を付けなければならない点があります。

 

痛みを伴うケース

大人の歯は子どもの歯と比べてしっかりと位置が固まっており、そこから歯を移動させていくので、痛みを伴うケースがある

 

知覚過敏になるケース

歯を動かすことによって今まで歯ぐきに隠れていた歯の根元が露出し、知覚過敏になってしまうケースもある

 

時間がかかるケース

子どもの矯正と比較して、歯を動かすのにも時間がかかりやすく、歯を動かした後にも元の位置に戻ろうとする力も加わりやすい

動かした後の位置でしっかりと歯並びを固定するように、しばらくは保定装置という器具をつけますが、定着までに数年かかることが一般的です。

 

当然、その間は通院を継続しなくてはならないので、費用もそれ相応にかかってきてしまいます。

 

 

まとめ

近年は機能面も当然ながら審美性を気にかける人が増えている印象です。

 

職業柄ということもありますが、私自身も初対面の方やテレビに映っている方を見るときには真っ先に口元に目がいってしまいます。

綺麗な歯並び、正しい噛み合わせで生活することによって、何でも美味しく食べられ、大きく口を開けて笑うことは健康に良いだけではなく、心までも豊かにすると考えています。

 

人によっては歯並びが悪いことでコンプレックスを抱いたり、発音に支障があったりと、コミュニケーションに支障をきたす場合もあります。

 

矯正治療は時間がかかる、費用も高いという先入観を抱きがちですが、治療法も多岐にわたるため、インターネットなどでの検索で出てくる情報が全て自身の症状に当てはまるとも限りません。

 

 

本田歯科クリニック京都本院では矯正の専門医も常時勤務しておりますので、歯並びや咬み合わせが気になる方はお気軽に相談にお越しください。

 

 

執筆者: 歯科医師 岡

本田歯科枚方クリニック
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