虫歯になりやすい人がいる!?唾液検査でわかるお口の状態
コラム 本田歯科の取り組み
2020.3.17
「私は歯が弱いから」「虫歯になりやすいから」と言われる方がいらっしゃいます。
念入りに磨いているのに虫歯になってしまう人と、
なりにくい人がいるのは本当のことです。
そもそも虫歯は、虫歯菌の感染で起こります。
虫歯菌の感染は、1歳半〜3歳ごろまでの親から子へのお箸やスプーンの共有で始まります。
どのような菌がお口の中にいるのかはそれぞれに違いがあります。
ただ、誰ものお口の中には菌がいて、共存しているのです。
毎日食事をとるお口の中を、念入りに磨くことが虫歯を作らない基本なのですが・・
「磨いているのに虫歯になってしまう・・」
虫歯になりやすい人には、歯磨きだけではなく他に原因があるようです。
その虫歯になりやすさを調べる1つが唾液検査です。
今回のブログは、唾液検査についてお伝えしていきます。
目次
唾液検査って何?
唾液には口の中の食べ物の消化を助け、細菌を洗い流すなどの作用がありますが、
健康状態を知るための情報源にもなります。
唾液に含まれる成分や菌の数を調べることで、歯と歯ぐきの健康やお口の中の清潔度まで調べることができます。
当院で取り入れている唾液検査では下記の6項目を調べることができます。
・虫歯菌の数が少ないのか多いのか
・酸性度(酸性になる程歯が溶けやすい)
・緩衝能(お口の中を中和させる唾液の力)
・白血球
・タンパク質
・お口の中清潔度
虫歯になりやすい人ってどんな人?
歯磨き不足や、歯の質もむし歯のなりやすさの一つですが、他になりやすさのポイントがあります。
甘いものをよく食べる人
ちょこちょこ食べることが多い人
食事の内容だけではなく、どのような食べ方をしているかが重要。
むし歯菌は糖分を餌にするため、
この二つが当てはまる方はむし歯菌が増殖しやすくなることを知っていてください。
他にも、
お口で呼吸していて、口の中乾いている人
よく噛むことができていない人
よく噛んで食べることができているかも関係しています。
よく噛めない方、お口が乾いた方は、殺菌作用のある唾液が不足しているため、
むし歯菌が住みやすくなります。
反対に、よく噛んでいる人は唾液の分泌が多く虫歯になりにくくなります。
他にも、
被せ物や詰め物が多い
詰め物と歯との間に隙間ができやすいため、虫歯菌が繁殖しやすく虫歯になりやすくなります。
むし歯のなりやすさだけではない、唾液検査で他にもわかることがある!
お口の中の清潔度を調べることができます。
お口の中の細菌総数が多いと、唾液中のアンモニアが多くなると言われており、それが口臭の原因の1つとなります。
唾液検査で、そのアンモニアの量を調べることができます。
さらに、歯ぐきの状態を調べることができます。
歯ぐきに炎症があったり、細菌数が多いと、唾液中のタンパク質や白血球が増えることが知られています。
唾液検査で、このタンパク質量や白血球の量を調べることができます。
5分で結果がわかる(手順と検査結果表)
簡単3ステップ!5分で結果がわかります。
1、検査専用の洗口水で10秒間うがいをして、コップに吐き出します。
↓
2、その液をスポイトで採取し検査キットにセットして測定します。
↓
3、5分後に結果が出るので結果シートを作成しお渡しします。
原因がわかれば対策を考えることができる
唾液検査によって、一人一人の唾液の質や、菌の量を知ることができれば、
どのようなリスクがあるのかがわかります。
そして改善するためにはどうすれば良いかという対策を立てることができます。
むし歯菌が多い方は、
POICウォーターを併用しながらブラッシング技術を上げる。
酸性度が高い方は、
自分では気づかない食品の取り方、食べ方などをお聞かせいただき、食生活の見直しに取り組んでいただきます。
キシリトールやフッ素をとる。
緩衝能(かんしょうのう)が低い方は、
(酸性に傾いた唾液を中性に戻す力が低いこと)
唾液量を増やすトレーニング、噛む回数を増やす。
舌やお口の周りを動かすトレーニングや、うがい指導などを行います。
白血球が多い方/タンパク質が多い方/アンモニアが多い方は、
歯周病が疑われますので、歯周病検査をお受けいただき治療を行います。
POICウォーターを併用する。
まとめ
むし歯や歯周病のなりやすさは人によって違います。
そのため予防のためのケアの方法も、一人一人に合った方法を選ぶ必要があります。
唾液検査の結果を活用すると、患者様一人一人に合った方法を歯科衛生士からアドバイスさせていただくことができます。
まず今の自分をお口の中の状態を知ることをお勧めいたします。