歯科医師が教える「ほうれい線を改善する」歯ぎしり対策法
コラム
2023.11.24
数年間のマスク生活の間に、
『ほうれい線が深くなってしまった』
と感じている方がいらっしゃるかもしれません。
今回は、ほうれい線を改善する方法を歯科目線でご紹介します。
目次
歯ぎしりとほうれい線の関係
『歯ぎしりをする事によって様々な弊害が出てしまうことをご存知ですか?』
美容の敵である、ほうれい線もその1つと言われています。
『それはなぜなのでしょうか?』
歯ぎしりをする事によって、
歯のすり減りが起こり、噛み合わせが低くなることで顔に皺ができてしまうからです。
さらにそれだけでなく、
顔の筋肉も固まりやすくなり、たるみや皺の原因にもなってしまうのです。
歯ぎしりの原因
歯ぎしりには様々な原因があります。
●ストレス
●浅い睡眠
●疲労
●歯列の悪さ
などなど、、、
現代の日本人に当てはまるものばかりです。
『浅い睡眠と歯ぎしりにどのような関係が?』
と思われるかもしれませんが、
睡眠が浅いと、
筋肉に抑制が効かなくなるため、歯ぎしりが起こりやすくなるのです。
また歯並びの悪さは、
一定の歯に力がかかりやすくなり、歯ぎしりや食いしばりの原因となってしまうのです。
歯ぎしりや食いしばりをするとどうなる?
歯ぎしりや食いしばりを続けることで、
引き起こす可能性がある症状について考えてみましょう。
●顎の関節に負担がかかり、顎関節症*につながる
●歯のすり減りにより知覚過敏を誘発
●歯が欠けたり割れたりする
●筋肉が強張ることによる頭痛や肩こり、めまいなど
*顎関節症とは・・
口の開閉がしづらくなったり、開閉時に雑音や痛みを伴う病気のことです。
このように歯ぎしりや食いしばりが改善しない場合、
ほうれい線の発生などの美容面だけではなく、様々な体の不調につながる恐れがあるのです。
保険適用のマウスピースで予防
まさに現代病とも思われる歯ぎしりや食いしばりですが、歯科医院での治療や予防対策で改善する事は可能です。
例えば、
歯科医院で保険適用のマウスピース(マウスガード)を作ることで予防する事ができます。
主に、睡眠時に装着して頂くのですが、
透明で目立たないため、日中でも人と会話をしない時などにつけて頂くことも可能です。
マウスピースにはいくつか種類はありますが、
厚さや硬さは、症状や目的によって変わりますので、歯科医師と相談をしてみてください。
歯科医師が教える、ほうれい線対策
では実際に、
ほうれい線ができてしまった場合の歯科医師が行う対策をご紹介します。
前述しましたように、
ほうれい線ができる原因は、歯ぎしりによる歯のすり減りで噛み合わせが低くなるから、と考えられます。
これを根本的に改善する具体的な対策として、
●セラミックなどの被せ物によって以前の噛み合わせを回復させる
●矯正によって歯列を整えて口元に張りを出し、皺を目立たなくさせる
などがあります。
また、入れ歯の場合も同様で、
●すり減った人工歯の修正や、入れ歯の歯肉の部分に厚みを足すことで、口元に張りを出し、皺を目立たなくさせることもできます。
リップサポート(唇の張り)の減少を改善し、
口元の張りを取り戻すことで、たるみや皺を目立たなくさせる効果が期待できるのです。
まとめ
歯ぎしりや食いしばりは、
なかなか自分では気づきにくいものなので、睡眠時にガリガリと歯ぎしりをしていないか、ご家族に聞いてみるのもいいでしょう。
自覚がないまま、それらを放置してしまうと、
ほうれい線の原因や、様々な不快症状を引き起こしてしまいます。
少しでも気になる場合は、歯科医院での定期検診を受け、正しく治療して行きましょう。
執筆者: 歯科衛生士 奥島
本田歯科クリニック 京都本院 外来
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